「ここにもあったよ! ふるさと上鷺宮の花だより(ヒイラギ編)」No.46
12月の花は「柊」。柊の文字はまさに冬そのもの。町内のいくつかのお宅、農地には生け垣として植えられている。硬くて棘のある葉。まさに防犯の垣根としてはうってつけである。調べてみると、柊は和名で「葉の棘に触るとヒリヒリと痛む」これを表す古語動詞である「疼(ひひら)く」の連用形「疼(ひひら)き」で名詞にした、という。このような謂われがあるとは全く思いもつかなかった。驚きの一言。さらに古木は8m前後になり、幹は堅く衝撃にも強靭な耐久性もあり3kgの大金槌の柄にも使用されている、と。(ウキペディア)より。柊に関しては知らない事ばかり。とても勉強になった。
さて柊はまさに今、開花している。そしてクリスマスには柊と蔦が飾られる(正確には西洋柊で、日本の柊とは違うという。西洋では冬にも緑の葉と赤い実をつけるところから不死の象徴。十字架にかけられるキリストの頭に柊の棘の冠=イバラの棘を表すとも…)さらにクリスマスの讃美歌に「♪柊と蔦は…」「ヒイラギ飾ろう」があるほど。柊は現代にも息づいている。
さて日本では2月の節分に柊とイワシや目刺しが魔除けとして飾られる。この様に柊にはキリスト教の宗教的な、また節分行事の民俗学的なところに東西の文化が相通じる事も大変興味深いですね。
柊をさす母に寄り添いにけり 高浜虚子
ひひらぎの 白き小花の咲くときに いつとしもなき冬は来むかふ 齋藤茂吉
極寒の 天晴れて咲く 柊かな 飯田蛇笏
【戸引】