「ここにもあったよ! ふるさと上鷺宮の花だより(若葉編)」No.53
若葉色とは生えて間もない草木の葉。芽出しの葉。新緑のような明るい黄緑色。主に落葉樹の新芽の事。柔らかくみずみずしい……………………この稿を書いていて小学校で習った歌に「わか葉」を思い出した。歌詞は「あざやかなみどりよ。あかるいみどりよ。鳥居を包み、わらやを隠し、かおる、かおる若葉がかおる…」3月末から4月初旬にかけての落葉樹林の山、森、林が若葉色に少しづつ染まり始める。木によって色とりどりの若葉が徐々に芽吹き始める。無粋な茶色の梢のみの木々から、その枝が白色に芽吹き始め、さらに淡く薄い若葉色に移ろっていく。木々の種類によって何色もの緑のグラデーションに染め上げられる。上鷺宮では残念ながら林が失われて久しいが、上鷺宮5丁目の八成公園、街路樹等で落葉樹の若葉色を味わっては如何か…
いちにちの つかれ 仰げば若葉 したたりぬ 種田山頭火
きらきらと 若葉に光る 午後の風 正岡子規
おちこちに 滝の音聞く 若葉かな 与謝蕪村
めざましき 若葉の色の 日の色の 揺れを静かに たのしみにけり 島木赤彦
かげひたす 水さえ色ぞ 緑なる よもの梢の 同じ若葉に 藤原定家
(水に映る影さえ緑色になるほど四方の梢が若葉にあふれている)
【戸引】